公開日:2020/11/28

セットバックが必要な不動産を売買する際の注意点を解説します

不動産を売買する際に目にする「要セットバック」という注意書きは、建築基準法で定められた「建物を建設する際のルール」に関係しています。
では、セットバックとは一体どのようなルールなのでしょうか?
今回はセットバックが必要な不動産を売買する際の注意点と併せて解説していきます。

セットバックとは


セットバックは英語で「後退させる」、「戻す」、「離して置く」などを意味し、不動産においては敷地や建物を道路から後退させることを指します。

建築基準法上の道路は基本的に幅員4メートル以上となっており、建築基準法第42条第2項では幅員が4メートル未満の「2項道路」はセットバックで道路の幅を4メートル以上にするよう定めています。

セットバックが必要となるケースは?

  
基本的に2項道路に接する敷地に建物が建っている場合はセットバックが必要となりますが、既に建物が建っているものにはセットバックしなくても良いものとされています。

ただし、2項道路に接している敷地の建物を建て替えたり、新たに建物を建てる場合にはセットバックが必要となる点に注意してください。
その他、道路の反対側が崖や河川、線路などの場合もセットバックが必要となります。

2項道路の場合は道路の中心線から2メートルが境界線となりますので、道路の中心線から端の幅に応じてセットバックすることとなります。
例えば道路の中心線から端が1.5メートルの場合は0.5メートルのセットバック、1メートルの場合は1メートルのセットバックが必要です。

セットバックのある不動産を購入する際の注意点

セットバックは道路の幅をしっかり確保し、消防車や救急車などの車両がスムーズに行き来できることも目的としていますので、セットバック部分には建物だけでなく門や塀も建てることができません。

セットバックは建ぺい率や容積率を算定する際に敷地面積に算入できないので注意が必要です。セットバックのある不動産はセットバック部分も敷地面積も含んで建ぺい率や容積率が算出されますので、実際に使える敷地は狭くなります。
セットバック部分は自由に使うことができませんので固定資産税は免除されますが、自分で自治体に非課税申請をしなければ免除されませんので、忘れずに申請するようにしましょう。

また、セットバックのある築古の物件を購入した際には将来建て替えが必要になることもありますので、建て替え時にはセットバックしなければならないことを念頭に置きましょう。

前面道路が狭い場合、セットバックすればすべてが再建築可と言うわけではなく、きちんと道路が建築基準法42条2項や43条但し書などの指定を受けている必要があります。
詳しくは以下の記事でご確認ください。

“セットバック要”の物件を売却する際の注意点

セットバック部分には何も建てることができませんので、セットバックが必要な物件は他の物件よりも需要が低く、売却が難しくなります。

そのため、セットバックが必要な物件を売却する際には相場よりも安く売却することになります。売却価格をいくらに設定するかについては、担当の不動産会社とよく相談してみてくださいね。なかなか売却できない場合には、購入希望者の値引き交渉に応じたり、さらに売却価格を下げたりする工夫も必要となるでしょう。

まとめ


今回はセットバックが必要な不動産を売買する際の注意点を解説しました。

セットバック部分には車両がすれ違えることや緊急時に消防車、救急車などが通行できることを目的としていますので、建物はもちろんのこと門や塀も建設することはできません。

今回説明した通り、セットバックが必要な物件は買い手、売り手にとっても様々な注意点があります。購入予定もしくは売却予定の物件にセットバックが必要かどうかは、事前にしっかりと確認しておきましょう。

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