公開日:2019/12/26 最終更新日:2020/07/02

大家が申告する「償却資産税」とは?

賃貸経営をする大家は償却資産税を申告しなければなりませんが、これがどういった税金かきちんと理解している方は多くないかと思います。

今回は償却資産税の概要や、償却資産の申告方法についてご説明していきます。

償却資産税とは

アパートやマンションなどの固定資産を持っていると固定資産税がかかるため、賃貸経営をしている大家は固定資産税を納めることになります。

さて、この固定資産税には「償却資産税」というものが存在することをご存知でしょうか。
償却資産税は固定資産税の一部なため、まずは固定資産税について確認していきましょう。

固定資産税とは、毎年1月1日時点で各市町村の固定資産課税台帳に固定資産の所有者として登録されている方に対して課税されるものです。
固定資産には①土地②建物③償却資産があり、それぞれに固定資産税が課されます。

償却資産は土地と建物以外に事業で使うもののうち、パソコンやエアコンなど時間の経過とともに価値が減少していくものの事です。
償却資産税とは、土地と建物に課税される固定資産税と区別するために呼ばれている名称なのです。

なお、固定資産の合計額が次の金額に満たない場合には固定資産税が課されません。
土地は30万円未満、建物は20万円未満、償却資産は150万円未満の時に免税となります。

ただし、償却資産が150万円未満で免税になるとしても申告が必要な点に注意しましょう。

償却資産税の計算方法

固定資産税は課税標準額(1,000円未満切捨て)×税率(原則として1.4%)で求められ、税額は100円未満切捨てとなっています。

したがって、まずは償却資産の課税標準額(=課税評価額)を求める必要があります。
償却資産の評価額は、償却資産を取得して初めて申告をする際(初年度)とそれ以降(2年目以降)で計算式が次のように異なります。

償却資産の課税評価額

初年度:取得価額×(1-減価率×1/2)
2年目以降:前年度評価額×(1-減価率)

※減価率は「耐用年数に応ずる減価率表」で確認することができます。

償却資産税の対象となるものは?

償却資産税の対象となる「減価償却資産」とは土地と建物以外の事業用資産のうち、時間が経つにつれ価値が減少する資産のことを指します。

では、賃地経営をしているとどのような資産を償却資産として申告しなければならないのでしょうか。

具体的にご紹介しますと、賃貸経営における償却資産には以下のようなものがあります。

  • エアコン
  • ゴミ置き場
  • 駐輪場
  • パソコン
  • 外灯
  • 看板
  • 塀やフェンス
  • 郵便受け
  • 太陽光発電設備

これらのうち取得費用が10万円以上のものは償却資産税の対象となるので、申告をしなくてはなりません。
(※取得金額が10万円以上20万円未満の償却資産で、3年間で均等に償却(一括償却)したものは償却資産税の対象にはなりません。)

償却資産税の申告方法


大家は賃貸経営をするにあたって償却資産を所有する事になりますので、償却資産の申告をしなくてはなりません。

償却資産税の申告期限は1月31日で、毎年1月1日時点で所有する償却資産を申告します。申告先は、資産が所在する市区町村となっています。したがって、基本的にはご自身が所有する物件が所在する市区町村へ申告をすることとなります。

申告の方法は書類による申告もしくはeLTAX(地方税ポータルシステム)を使った電子申告の2パターンがあり、いずれかをご自身で選択して申告することができます。
書類による申告と電子申告のどちらも、申告方式は以下の「一般方式」と「電算処理方式」の2種類があります。

一般方式

一般方式は前年中に増加または減少した償却資産を申告する方式です。初年度は全ての償却資産を申告する必要があります。

電算処理方式

電算処理方式は所有する償却資産を全て記入して申告する方式です。

償却資産税を申告しなかった場合

償却資産の申告は義務なので、申告をしない方がいると、きちんと償却資産税を納めている方との間に不公平感が生まれてしまいます。
申告をしなければ税金がかからないという話がまかり通れば申告をしない方だらけになってしまうため、自治体は償却資産の申告をしない方に目を光らせています。

具体的に説明しますと、償却資産の申告をしていないと自治体の担当者が現況調査にくることがあり、本当に償却資産を持っていないか確認がなされます。

償却資産の申告は忘れてしまいがちですが、しっかりと申告して義務を果たすようにしましょう。

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