公開日:2020/09/13

投資用マンションに自分で住むことはNG?

不動産投資をする大家様のなかには、「物件の一室に自分も住みたい」と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、投資用不動産に大家が住んでも問題はないのでしょうか?

今回は、投資用不動産に大家自身が住む時の注意点をご紹介します。

今回のお悩み:投資用マンションの一室に住みたいけど、問題はある?

少しでも費用を浮かすために、居住用マンションを解約して、投資しているマンションに住みたいと思っています。
大家が投資用マンションの一室に住んでも大丈夫なものでしょうか?

投資用マンションであっても、自分が住むことは可能です。
ただ、様々なデメリットがあるため、しっかり検討してから入居を決めてくださいね。
今回は、投資用不動産に自分が住む時の注意点をご紹介します。

注意点①基本的に住宅ローン控除は受けられない

マンションやアパートなどの投資用不動産を購入するために組む「アパートローン(不動産投資ローン)」には住宅ローン控除が適用されません。
「住宅ローン」は自宅用の不動産購入を目的に組むことができるローンであり、住宅ローンを組んでいる方が一定の条件を満たしていれば住宅ローン控除を受けられるのです。

ただし、適用条件を満たしていれば、投資用不動産であっても住宅ローンや住宅ローン控除を受けることは可能です。

住宅ローン控除の適用条件(新築)

  • 住宅の床面積の1/2以上が居住用であること
  • 住宅の床面積が50㎡以上であること
  • 控除を受ける年分の合計所得金額が3,000万円以下であること
  • 新築または取得日から6ヶ月以内に入居し、控除を受ける年の12月31日まで引き続き居住していること
  • 住宅ローンの返済期間が10年以上であること

など

住宅ローン控除の適用条件(中古)

  • 新築住宅の場合の適用条件を満たしていること
  • 耐火建築物の場合は築25年以内であること
  • 耐火建築物ではない場合は築20年以内であること
  • 築年数を満たしていない場合、一定の耐震基準をクリアしていること
  • 生計を一にする親族などからの取得ではないこと
  • 贈与による取得ではないこと

など

参考
国税庁:「住宅を新築又は新築住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)」
国税庁:「中古住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)」

注意点②自分が住んでいる部屋の家賃収入がなくなる

投資用不動産の一室に自分が住むと、当然のことながらその分の家賃収入はなくなり、キャッシュフローが下がることとなります。

賃貸経営にはローン返済や修繕費、管理費、固定資産税などの費用がかかりますから、常に一室分の家賃収入が得られないことを踏まえて資金計画を立てる必要があります。

注意点③入居者を追い出して住むことは不可能

空室に自分が住むことは問題ないのですが、既に住んでいる入居者を追い出し、そこに自分が住むことはできません。
というのも、借主の居住権は借地借家法によって手厚く保護されているためです。

「自分が住みたいから」といった理由では賃貸借契約を解除して入居者を追い出すことは不可能です。立退き要請するには、「建物が老朽化している」、「家賃滞納が続き貸主と借主の信頼関係が破綻している」などの正当事由が必要となります。

借地借家法第28条、30条では、正当事由がなければ借主に立退きを求められないと明言しています。

借地借家法第28条

建物の賃貸人による第二十六条第一項の通知又は建物の賃貸借の解約の申入れは、建物の賃貸人及び賃借人(転借人を含む。以下この条において同じ。)が建物の使用を必要とする事情のほか、建物の賃貸借に関する従前の経過、建物の利用状況及び建物の現況並びに建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければ、することができない。

引用:e-Gov

借地借家法第30条

この節の規定に反する特約で建物の賃借人に不利なものは、無効とする。

引用:e-Gov

注意点④入居者への対応が増える可能性

建物の管理を管理会社に任せている場合、何か入居者が困ったことがあった時には管理会社へ連絡してもらうことになります。
しかし、同じ建物に大家が住んでいれば、入居者は大家に直接伝えた方が早いと思うでしょう。
共用部分の清掃や設備の故障など…相談される内容は様々かと思いますが、物件の所有者である大家が入居者からの相談や依頼を無下にはできません。

投資用不動産に住むと入居者への対応が増える可能性があり、それがストレスになることもあります。また、大家は管理のプロではないため、時にはトラブルに発展してしまうこともあるでしょう。

まとめ


今回は、投資用不動産に大家自身が住む時の注意点をご紹介しました。

投資用不動産に空室があれば大家様が住むことは可能ですが、上記でご紹介したように注意しなければいけないことも多くあるため、よく検討して決めるようにしましょう。

キャッシュフロー的にも、居住用不動産と投資用不動産を分けて考えた方が良い場合がありますので、まずは不動産会社に相談してみてくださいね。

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