家賃の値上げはできる?トラブルにならない交渉のポイントとは

できることなら家賃を値上げしたい…そうお考えの大家さんは多いことでしょう。賃貸経営には管理費や修繕費など様々なコストがかかるため、キャッシュフローを良くするには家賃収入を増やす事も手段の一つです。
しかし、いきなり家賃の値上げはできるのでしょうか?
今回は家賃の値上げができるケースや、値上げ交渉のポイントをご紹介していきます。
家賃の値上げができるケースとは
家賃収入は多いに越したことはありませんが、果たして家賃の値上げはできるのでしょうか。
結論から言いますと、正当な理由がなくては家賃の値上げは出来ません。
どんな理由でも家賃の値上げが出来るとしたら、例えば安い家賃で入居者を募集して入居が決まった後に家賃の値上げをする事などがまかり通ってしまい、入居者が不利になってしまいます。
借地借家法では家賃の値上げに関して以下のように定めています。
建物の借賃が、土地若しくは建物に対する租税その他の負担の増減により、土地若しくは建物の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により、又は近傍同種の建物の借賃に比較して不相当となったときは、契約の条件にかかわらず、当事者は、将来に向かって建物の借賃の額の増減を請求することができる。ただし、一定の期間建物の借賃を増額しない旨の特約がある場合には、その定めに従う。
引用: e-Gov
上記の内容を簡単にご説明しますと、家賃の値上げができる正当な理由は以下のいずれかに当てはまる場合です。
①不動産の価値が上がったため
②物価が上がったため
③周辺にある物件の家賃相場よりも安いため
いずれかに該当すれば家賃の値上げはできますが、もちろん賃借人の合意が必要です。
家賃の値上げを決めたらまず賃借人にその旨を通知して合意を得なければならないのですが、賃借人側からすると家賃の値上げは嫌だと思うのが普通です。
家賃の値上げに賃借人が納得しない場合、話し合いのなかでトラブルが生じることがあります。
家賃の値上げでトラブルが生じることも…

家賃は毎月支払わなくてはいけない固定費なため、入居者は家賃の値上げを良く思わないのが普通です。例えば家賃が2千円値上がりしたら、それまでの家賃よりも年間2万4千円多く家賃を納める事になるのです。
たとえ数千円の値上げでも入居者にかかる負担は大きいため、「値上げに応じない」という入居者が出てくるのも不思議ではありません。もちろん大家は家賃の値上げに合意して欲しいので値上げに応じない入居者がいれば話し合いをすることになるのですが、話し合いで解決しない場合にはトラブルが生じる事があります。
では、家賃の値上げに納得いかない入居者はどのようなトラブルを起こす可能性があるのでしょうか。
家賃の値上げで起きる可能性が高いトラブルは調停や裁判で争うことになったり、退去されてしまうことです。一般的には家賃の値上げ幅が大きい程こういったトラブルに発展しやすいという事を覚えておきましょう。
家賃の値上げ交渉のポイント
家賃の値上げ時期に注意
家賃を上げる直前に入居者へ値上げを通知するとトラブルに繋がりやすいため、家賃の値上げまで一定の期間をあけて事前通知する事が大切です。
一般的には契約更新時に家賃を値上げする大家さんが多いのですが、値上げに納得いかない入居者は更新料を支払う前に退去してしまうことがあります。
退去になってしまうと値上げする賃料以上に損失が出ることも多いため、入居者の入れ替わり時に賃料改定するのがベストでしょう。
話し合いで家賃の値上げの理由を説明する
入居中の部屋の家賃を値上げする場合、入居者に対して家賃の値上げの理由を説明することは必須と言えます。
紙切れ一枚で家賃の値上げを通知されるよりも顔を向き合わせて説明される方が印象は良いですし、理由が分からないのに値上げに応じたくはないのが人間の心理です。
入居者と話し合いをする時には値上げの根拠となる資料などを用いて、値上げの理由を明確に説明できるようにしておきましょう。
例えば周辺にある物件の家賃相場よりも安いから値上げする場合には、周辺の物件の家賃相場をまとめた資料を作成しておくと良いでしょう。
条件を提示する
入居者が値上げに応じてくれなければ、入居者にメリットのある条件を提示することを考えても良いでしょう。
入居者が家賃の値上げに合意してくれるような条件とは、
- 値上げ幅を下げる
- 値上げする時期を延ばす
- 更新料を免除する
などが挙げられます。
入居者に退去された時にどれほどの損害が出るのかを考え、それ以上にマイナスが出ないように条件を決めましょう。








