公開日:2019/09/30 最終更新日:2021/03/12

底地投資のメリット・デメリットとは?

借地権が設定されている土地のことを「底地」と言い、昔は地主が厚意で第三者に土地を貸し出していたケースが多かったようです。
現在でも古くからのお付き合いで契約が継続していることが多いようですが、底地を新たに購入して運営する「底地投資」にどれほど投資価値があるのかご存知でしょうか。

今回は「底地は投資に向いているのか?」といった視点から底地投資のメリット・デメリットをご説明していきます。

底地投資とは

底地は借地権の付いている宅地のことで、その土地の所有者(地主)が「底地権」を持ちます。借地権を持つ借地人は土地を自由に使って良い代わりに、地主に地代を支払う決まりになっています。

土地の利用に関する権利は借地人にありますので、地主は土地を所有しているだけで収入を得ることができます。簡単に言えば、固定資産税を納めて土地を維持するだけで良いのです。

底地には借地人の建物が建っているのが普通で、借地人の権利は法律で手厚く保護されているため、契約が解除されない限りは土地を返還してもらうのは困難なことも覚えておきましょう。

このように、底地を貸し出して安定した収入(地代)を得ることを底地投資と言います。
底地の購入価格と毎年の固定資産税から更新料などの一時金や地代を差し引けば、どれほど利益が出るのかが大まかに分かりますので、底地投資する場合にはキャッシュフローを意識することが大切です。

底地投資の収益方法

底地投資の収益方法は主に地代ですが、その他にも以下のような収益方法があります。

  • 地代
  • 一時金収入
  • 借地人への底地売却費
  • 更地としての売却費

前述した通り、地代は借地人から定期的に受け取ることになるため底地投資における基本的な収益方法と言えます。
一時金は契約の更新料や建物の建て替え費などを指しますが、きちんと契約書で取り決めされている必要があるため注意が必要です。
また、底地そのものを売却して収益を得る方法もあります。借地人に売却する場合は比較的スムーズに売却できるのですが、地主に借地権が戻った場合に売却する場合は、不動産会社などを介して更地として売却することになります。

底地投資と一般の不動産投資との違い

空室リスク

一般の不動産投資はマンションやアパートなどの物件を第三者に貸し出して収益(家賃)を得るのが基本なので、部屋を借りる人がいないと収益が減ってしまいます。
つまり一般の不動産投資には空室リスクがあるのですが、底地投資には空室リスクがありません。通常、底地には借地人の建物が建っているため長期的に契約してもらえるのです。
もし契約が満了しても、借地人がいなくなるので土地を自由に使うことができるようになり、売却もしやすくなります。

家賃滞納のリスク

一般の不動産投資では入居者が家賃滞納した場合、適切な方法で家賃を催促しなくてはなりません。家賃滞納した入居者に対してすぐに退去してもらうことはできず、時間も手間もかかります。
一方、底地投資の場合は借地人が地代を滞納したら契約を解除できるため、家賃滞納のリスクは少ないです。契約を解除したら土地を自由に使えますので、土地活用したり売却したりできます。

管理の手間

一般の不動産投資では建物の修繕や清掃、入居者募集などの管理が必要となりますが、底地投資は土地だけを所有しているため、管理の手間がかかりません。
管理が必要なのは借地人が所有している建物ですので、その管理は借地人が行うこととなります。底地投資は管理の手間や費用がかからないのが魅力とも言えます。

修繕リスク

底地のうえに建っている建物は借地人のものなので、当然のことながら修繕は借地人が行います。不動産投資では入居者が住みたくなるように定期的に建物や設備を修繕しなくてはなりませんが、底地には修繕が必要ありません。

底地投資のメリット

安定した収入が得られる

借地権を持っている人がいれば、毎月安定した収入(地代)が入ってきます。アパート経営やマンション経営ですと空室の分だけ収入は減ってしまいますが、底地は借地権がついている限り、収入が途絶えることはありません。地代を支払わなければ借地人は土地利用の権利を失ってしまうため継続的に契約されやすく、滞納や空室リスクが低い魅力があります。

ランニングコストがほとんどかからない

建物は時間が経つとともに劣化するため定期的なメンテナンスが必要で、人に貸し出すとなれば維持管理費が毎月かかってきます。例えば管理費や修繕費、通信費などのランニングコストは高額になることが多く、しっかりと資金計画を立てて運用していかなければなりません。
それに比べて土地は修繕する必要がなく、ランニングコストは固定資産税のみです。地代から固定資産税を差し引いた額が純粋な利益となります。

臨時的な収入もある

底地投資の収益方法は借地人から受け取る地代が基本ですが、それ以外にも以下のように臨時的な収入もあります。

  • 建物の建て替えや増築の承諾料
  • 契約更新料
  • 譲渡・名義変更承諾料
  • 借地条件変更承諾料

など

リスクが少ない

底地投資は一般の不動産投資のような空室リスクや家賃滞納のリスク、修繕リスクなどの心配がありません。
リスクが少ないので、株式やFXなどハイリスクハイリターンの投資に比べて、堅実に投資することができます。

管理がしやすい

マンションやアパートなどは管理が必要で手間がかかりますが、土地にかんしては管理がほとんど必要ないため、底地は管理がしやすいメリットがあります。

低地投資のデメリット

地代の値上げが難しい

地主と借地人との関係は古くから継続していることがほとんどで、地代の値上げや更新など契約に関する取り決めを書面に記していないケースや、契約書自体を紛失しているケースもあります。

冒頭でお伝えしたように借地人の権利は手厚く保護されていますので、地代の値上げは厳しいと考えておきましょう。

借地借家法では、地代を見直すタイミングとしては、

1.土地にかかる税金が変動したタイミング
2.土地の価格が変動したとき
3.近隣の土地相場と地代に大きな差が生じている時

ということが記されています。どのタイミングでも借地人の同意を得なければなりませんが、3年に1度の固定資産税の評価に合わせて借地人に交渉すると良いでしょう。

収益が小さい

毎月家賃収入が得られる通常の不動産投資に比べると底地投資は収益性が低く、あまり利益は得られません。
土地にかかる固定資産税は、借地権をもつ借地人が納めるわけではなく、土地の所有者が納めなければなりません。1年間で得る地代から毎年かかる固定資産税を差し引けば、手元に残るお金は雀の涙ほどになることも少なくありません。

投資という観点で考えると、底地投資は良い投資方法とは言えないでしょう。

売却しにくい

土地を自由に使えない底地は、需要が少ないことから売却しにくい不動産だと言われています。土地の所有権・利用権の両方が得られる更地は需要が高いために高額で売却しやすいのですが、底地の場合そうはいきません。

使いにくい土地なので流通性が低く、売却に踏み切っても時間がかかることがほとんどです。
底地の売却については、借地人に買い取ってもらう、もしくは業者に安価で買い取ってもらうのが現実的でしょう。

担保力が低い

底地には建物の所有者の権利がついているため、権利に制限があります。したがって担保評価が低く、底地を担保にした融資は受けにくいデメリットがあります。
金融機関によっては底地を担保にできないところもありますので、事前に底地を担保にできる金融機関、できない金融機関を調べておくと良いでしょう。

底地投資物件選びのポイント

””/

土地価格に見合う適切な地代

底地投資での主な収益は地代になりますので、土地価格に見合う適切な地代が設定されているかどうかを確認することが重要です。
土地の固定資産税は土地の所有者が納めなければなりませんので、土地価格に地代が見合っていないと収益が期待できません。

地代以外の一時金

地主は地代以外にも契約更新料や譲渡・名義変更承諾料などの一時金を受け取ることができます。
これらの一時金は地主と借地人、双方が同意していなければなりませんので、契約内容に一時金に関する規定があるかどうか確認してください。借地人が地主に支払う一時金の項目が多いほど、収益は多くなります。

需要のある土地か

底地投資では、需要のある土地を選ぶことも大切です。
需要のない土地ですと借地人が契約を解除してしまう可能性が高くなりますし、その後土地の売却を考えても売却価格は安くなるでしょう。
底地を選ぶ際にも、一般の不動産投資のように将来的に需要がある土地かどうかを見極めることが大切です。

賃貸借契約内容が明確

地主と借地人との賃貸借契約は古くから継続していることが多く、なかには建物の建て替えや契約の更新などの取り決めが契約書に記載されていなかったり、そもそも契約書自体を紛失していたりするケースもあります。
また、契約期間が定められた「定期借地権」が設定されている可能性もありますので、細部まで確認しましょう。
賃貸借契約の内容が明確になっていないと後々借地人とトラブルに発展する恐れがありますので、契約内容についてはきちんと確認しておく必要があります。

地代の支払状況

今までに借地人がきちんと地代や一時金を支払っていたかも確認しておく必要があります。地代が滞りなく支払われていれば、地主が変わっても安心でしょう。しかし、滞納がある場合には地主が変わっても滞納が続く可能性が高いため、注意が必要です。
地代の支払状況を確認して、滞納がある場合にはその理由までしっかりと確認しておきましょう。

土地の使用状況

契約書に記載されている土地の使用内容と実際の使用状況が異なる可能性もあるため、注意してください。
例えば契約書には「居住用の住宅を建てる」と記載されているのにマンションを建てている場合には土地の固定資産税額が変わります。
また、境界問題を防ぐために隣地との境界線についても確認しておくことが大切です。

底地投資物件の探し方

底地は権利関係が複雑で制限もあるため、あまり需要はない傾向にあります。
地主が底地を売却する際には専門の買取業者へ依頼することが多いので、底地投資がしたい方はそういった底地投資物件を多く扱う不動産会社に相談することがオススメです。

底地投資物件はあまり市場に出回っていませんので、常にアンテナを張っておくことが大切です。数が少ないので、投資価値のある底地投資物件に巡り合える可能性も必然的に少なくなることでしょう。きちんと選んで投資しないと赤字になる恐れがありますので、根気よく探すようにしてくださいね。

底地を購入したときにかかる税金や諸費用

土地や建物といった「不動産」を購入したときには、税金や諸費用がかかります。
底地を購入した際には、底地の購入費以外にも以下のようなお金がかかるため事前に確認しておきましょう。

  • 不動産取得税
  • 登録免許税
  • 印紙税
  • 仲介手数料(不動産会社を介して購入した場合)
  • 相続税(底地を相続した場合)

場合によっては底地の購入時に多額な費用がかかることもありますので、事前にどれほどの費用がかかるのか把握しておくことが大切です。
底地の購入前にしっかりと資金計画を立て、無理のない範囲で投資を始めましょう。

底地REITとは?

REITは「Real Estate Investment Trust」の頭文字をとった略語で、「不動産の投資信託」のことです。複数の投資家から集めた資金を投資法人や投資信託委託業者などの専門家が投資家に代わって運用し、その運用で得た収益を投資家に分配する仕組みです。

底地は市場に出回る数が少ないため、底地に投資したくてもなかなか出来ず悩んでいることも多いことでしょう。そのような方は、ぜひ底地REITへの投資も検討してみてください。

底地REITは土地のみを保有するため、建物の修繕費などの運用コストが少ない特徴があります。運用コストが少ないと投資家への分配金も増えるため、利回りが高くなるメリットがあるのです。
また、底地の運用は専門家が行ってくれるため、手間がかからないのも魅力です。

まとめ

運営上の手間やランニングコストが少ない底地投資は気楽に出来ることから、本業が忙しい方にもお勧めの投資方法です。
ただし、収益性が低いため地代によっては固定資産税の支払いで利益がほとんど出ないこともありますので、底地投資を始めようとお考えの方は土地の購入価格や地代、固定資産税を考えて投資価値があるのか見極める必要があります。

収益性を求めて底地投資をするのであれば、アパート投資やマンション投資など通常の不動産投資をオススメします。
底地とは異なり不動産投資に関する知識を身につけなくてはいけませんが、レバレッジを効かせて大きな収益を手にすることができます。

底地投資をお考えの方は、その他の不動産投資も確認してから、ご自身に合ったものを選ぶようにしましょう。

収益物件に関するお問い合わせはこちら

お問い合わせ

電話でのお問い合わせも承っております。

0120-989-685

※ おかけ間違いのないようご注意ください。