公開日:2020/05/22

不動産売買の「中間省略登記」を分かりやすく解説

不動産を購入してから直ぐに第三者へ不動産を売却する場合は、中間省略登記が向いているケースがあります。
あまり馴染みがない言葉かとは思いますが、転売などを目的に不動産購入をお考えの方は中間省略登記について知っておくことをお勧めします。

今回は、不動産売買における「中間省略登記」についてご説明していきます。

旧中間省略登記の内容

中間省略登記とは、不動産の所有権がA→B→Cに移転する際、A→B→Cの順で所有権を移転するのではなく、途中のBを省略して直接A→Cに所有権を移転させることを言います。

例えば転売目的で不動産を購入した場合、A→B→Cの順で所有権を移転すると、所有権の移転登記を2回することになるため登録免許税などの費用も2回支払わなくてはなりません。
そのため、購入した不動産をすぐに売却しようと考える方は中間省略登記を選択していました。

法改正される前の旧中間省略登記では登記申請の際に売買契約書の写しが必要なかったため、簡単に中間省略登記ができるようになっていました。

新中間省略登記とは?

昔は中間省略登記が簡単にできましたが、不動産の所有権移転の流れが分からなくなることが問題視され、平成17年に新不動産登記法が施行されました。

旧中間省略登記では登記申請の際に売買契約書の写しは必要ありませんでしたが、新中間省略登記では所有権移転の原因を証明する書面(登記原因証明情報)を提出することが必須となりました。

法改正されたからといって中間省略登記が完全に出来なくなってしまったというわけではありませんが、法改正前とは申請方法が異なり、少し複雑な手続きが必要となりました。
新中間省略登記の方法は、以下で確認していきましょう。

新中間省略登記の方法

新中間省略登記の方法には、以下の通り「第三者のためにする契約」と「買主の地位の譲渡」の2つがあります。

①第三者のためにする契約

「第三者のためにする契約」とは、AとBが不動産を第三者(C)のために売買契約を締結することです。

流れは以下のようになっています。
①所有権の移転先としてCを指定する特約をつけ、AとBが売買契約を締結する
②Cは所有権の移転を受ける旨の意思表示(受益の意思表示)を行う
③BはAに、CはBに不動産の代金を支払う
④AがCに、不動産の所有権を移転する

②買主の地位の譲渡

2つ目は、「買主の地位の譲渡」による方法です。

これは、AとBが不動産売買契約を締結した後にBがCに不動産の所有権(買主の地位)を譲渡する契約を締結することによって、不動産の所有権がAからCへ移転されるという方法です。
BはAに不動産をCに譲渡することの同意を得て、CはAに不動産の代金を支払います。

買主の地位の譲渡の流れは以下のようになっています。
①AとBで不動産売却契約を締結する
②「買主の地位の譲渡」についてAの同意を得る
③買主の地位の譲渡の契約を締結する
④CがAに代金を支払う

中間省略登記のメリット


中間省略登記をすると「中間者であるBは登録免許税と不動産取得税が免除される」、「買主の地位の譲渡の場合、CにはAB間での不動産売買価格を知られない」などのメリットがあります。

新中間省略登記では中間者B名義に登記するわけではありませんし、新たに不動産を取得するわけでもないため登録免許税と不動産取得税がかからないのです。

また、買主の地位の譲渡によって中間省略登記をした場合はAB間で契約を締結しますので、CにはAB間での売買価格を知られない仕組みとなっています。転売をした際に、Bにどれほど利益が出ているのかCに知られたくない、というような時に向いています。

以上のことから、中間省略登記でのメリットが大きいのは中間にいるBということになります。

中間省略登記のデメリット

中間省略登記にはメリットだけでなくA~Cそれぞれにデメリットもありますので注意が必要です。

主なデメリットとして、Aは代金を受け取るまでに時間がかかる、瑕疵担保責任がないためCには不動産を購入する際にリスクがあるなどのデメリットがあります。

まとめ

今回は、中間省略登記についてご説明しました。

中間省略登記をしようとお考えの方はメリット・デメリットをしっかり理解してから手続きするようにしましょう。
新中間省略登記になってからは手続きが少し難しくなっていますので、不安な方は不動産会社や税理士などに相談しながら進めるのがベストでしょう。

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