持ち家があるのに転勤が決まった!どうしたらいい…?

家庭があろうと持ち家があろうと、サラリーマンは急な辞令で転勤が決定することもありますよね…。
持ち家がある場合には「単身赴任すべきか?」「マイホームを手放すことになるのか?」といった考えで頭がいっぱいになることでしょう。
では、ローン返済中の持ち家があるのに急な転勤が決まった場合、どうしたら良いのでしょうか?
今回は持ち家をどうするべきかという選択肢をご紹介していきます。
転勤は基本的に拒否できない
結論から言いますと、サラリーマンは基本的に転勤を拒否することができません。
多くの会社の就業規則には「業務上の必要がある際に会社は転勤を命じることができる」といった内容の規定があります。社員は就業規則を守ることを前提に会社と契約を結んでいるため、転勤を拒否すると降格や解雇処分になる可能性もあるのです。
ただし、以下のような場合には転勤を拒否することができます。
- ①転勤がない事を前提に会社と契約を交わしている場合
- →勤務地が限定され、転居を伴う転勤が発令されない正社員は転勤する必要がありません。
- ②転勤命令が不当な動機・理由な場合
- →報復人事や嫌がらせ等の不当な動機の場合、転勤を無効にできる事があります。
- ③転勤によって生じる不利益が大きい場合
- →家族が大病を患っていたり、親の介護をしていたりする場合、転勤の拒否が認められるケースもあります。
実際のところ、転勤ありの雇用契約を交わしている正社員のなかで転勤を拒否できる場合というのは③の「転勤によって生じる不利益が大きい場合」が多く、家庭の事情を理由に転勤を拒否するケースが多いようです。
とは言っても、転勤によって家族に大きな不利益が生じることはあまりないケースかと思いますので、特別な事情がない限り転勤命令は受け入れなくてはなりません。
持ち家があるのに転勤が決まった際の確認事項
転勤の期間
転勤が決まったら、まずは転勤の期間を確認するようにしてください。
例えば短期間の転勤ならば空き家で保有したり賃貸に出したりする、長期間の転勤ならば売却も選択肢になるなど、転勤の期間によって持ち家をどうするのかが決まります。
このように、転勤の期間を基準に持ち家をどうするのか考えることが大切です。
ローンの残債
転勤で持ち家を売却する選択肢がある場合には、必ずローンの残債を確認しましょう。
ローンが残っている物件を売却する際にはローンの完済が条件となりますので、原則として住宅ローンの残債が売却価格を下回っている「アンダーローン」である必要があります。転勤で持ち家を売却するときに住宅ローンの残債が売却価格を上回っている「オーバーローン」だった場合、完済のために自己資金を用意しなければいけない点に注意してください。
住宅補助の有無
住宅補助の有無は会社によって異なりますので、自分の勤め先に住宅補助があるのかどうか確認してください。「家賃の半額を会社が負担」、「引っ越し費用のみ会社が全額負担」など、会社によって住宅補助の内容も異なりますので、住宅補助の内容までしっかりと確認しておきましょう。
生活費を賄えるか
転勤で単身赴任する際に確認しておきたいのが、「生活費を賄えるか」ということです。家族の生活費に加えて単身赴任先での生活費も必要になるため、支出が増えます。持ち家の住宅ローンや家族の生活費、単身赴任先での生活費を全て賄えるのか考えなくてはなりません。単身赴任で家計が厳しくなる場合は、持ち家の賃貸や売却などの検討も必要になるでしょう。
家族の希望
ご家族がいる方の場合、転勤は一人だけの問題ではありません。家族の希望をしっかりと聞き、家族全員が納得できる答えを出すことが大切です。
家族の仕事や生活、人間関係、そして子どもの進学、転校などの事情を踏まえて話し合うようにしましょう。
4つの選択肢
①単身赴任
単身赴任をすれば家族はそのまま持ち家に住み続けることができるため、生活環境を変えないですみます。家族が単身赴任に理解を示し、経済的な余裕があるのならば単身赴任も選択肢のひとつになるでしょう。
しかし、単身赴任の期間が未定な場合や長期間になる場合には他の方法を考えた方が良いかもしれません。単身赴任をしている間は家族の生活費と住宅ローン、単身赴任先での家賃や生活費を支払わなくてはいけないため経済的な負担がかかります。また、愛する家族と過ごす時間が短くなってしまうため、転勤の期間も考慮する必要があるでしょう。
メリット
- 家を手放さなくてすむ
- 家族の生活環境が変わらない
- 転勤が終了したら再び住むことが可能
- 住宅ローン控除を継続して受けることが可能
デメリット
- 家族と一緒に生活ができなくなる
- 週末や連休に持ち家へ帰る際の交通費がかさむ
- 働きながら家事など身の回りのこと全てをする必要がある
- 単身赴任先で生活するための家賃や生活費がかかり、経済的負担が大きくなる
②空き家で所有する
家族で引っ越す場合には、無人となる持ち家をどうするかといった問題が生じます。賃貸に出したり、売却するという手もありますが、「マイホームに他人が住むのは抵抗がある」「せっかく手に入れた家を手放したくない」と感じる方は、空き家で所有しておくという選択をしても良いでしょう。
ただし、空き家で所有しておくと家の劣化が早く進みますし、誰も住んでいないのに住宅ローンや固定資産税を支払わなければいけない等、デメリットが多い点に注意してください。
メリット
- 家を手放さなくてすむ
- 定期的に帰ることができる
- 転勤が終了したら再び住むことが可能
デメリット
- 無人状態のため家の老朽化が進む
- 住宅ローン控除が適用されなくなる
- 空き家であっても住宅ローン、固定資産税などを支払う必要がある
③賃貸に出す
「家族で引っ越すけれど、空き家にしておくのは勿体ない」「売却はしたくない」といった場合、賃貸に出せば家を手放すことがなく、家賃収入を得る事もできます。
転勤の期間が決まっている間は、契約に期間の定めがある「定期借家契約」を締結しておくと良いでしょう。定期借家契約で定める期間を転勤の期間と調整しておけば、契約期間が満了した後に再び家族で住むことができます。
メリット
- 家を手放さなくてすむ
- 家賃収入が得られる
- 人が住むので、家が傷みにくくなる
- 定期借家契約の場合、契約期間が満了したら家族で住むことができる
デメリット
- 住宅ローン控除が適用されなくなる
- 他人に家を貸すため、家が傷つく可能性がある
- 住宅ローンを返済中の場合、不動産投資ローンに切り替えたり金利が上昇する場合がある
④売却する
転勤期間が長かったり未定の場合、思い切って家を売却するという選択肢もあります。
家を売却して得た売却益は、転勤先で新生活をスタートする資金に充てることもできます。
ただし、住宅ローンが残っている場合は一括返済する必要があるため、売却益が出ないどころかマイナスになってしまう事もあります。
売却よりも賃貸に出す方が良いケースもあるので、不動産会社に相談する等してじっくり検討するようにしてください。
メリット
- 資産を現金化できる
- ローンを完済できる
- 住宅ローンの保証料が戻ってくることがある
デメリット
- 家を手放すことになる
- 売却益がマイナスになることもある
- 住宅ローンを一括返済する必要がある
ケースによる選択肢
転勤期間が短い場合
1年未満のように転勤期間が短い場合、賃貸に出すには期間が短すぎるため、単身赴任がおすすめです。単身赴任の手当がある会社もあると思いますので、自分が手当を受けられるのか確認しましょう。
転勤期間が長い場合
転勤期間が長い場合は賃貸に出すか、売却する選択肢があります。ひとつの基準として、毎月のローンの支払いが賃料を上回る場合は売却をした方が良いでしょう。
転勤期間が決まっていて賃貸に出す場合は、期間限定の契約である「定期借家契約」を締結するようにしましょう。
子なし家庭の場合
子なし家庭の場合は子どもの進学や転校を考慮しなくて良いため、賃貸に出すか、売却するのがおすすめです。夫婦で持ち家をどうするか、お互いが納得できるまでよく話し合ってください。
賃貸に出したくない場合
持ち家を賃貸に出したくない場合は、売却がおすすめです。空き家で所有するという選択肢もありますが、住宅ローンの返済や固定資産税の納付などが必要なため、会社からその分の手当が無い場合はやめるべきです。
持ち家が古くならないうちに売却し、転勤が終わって戻ってくるときに新しい住居の購入を検討すると良いでしょう。
まとめ
転勤が決まったら引っ越しをしなくてはいけませんし、仕事の引継ぎなどもあり、持ち家をどうするのか考える時間は多くありません。
まずは家族に相談し、どういった希望があるのかを洗い出しましょう。そして、その希望条件をもとに不動産会社へ相談することがオススメです。
単身赴任することに決まった場合は不動産会社へ相談する必要はありませんが、空き家で所有する場合や賃貸に出す場合、売却する場合はプロの意見が貴重となります。
戸建て住宅に強い、収益物件に特化している…など、不動産会社ごとに得意分野がありますので、ご自身の目的や物件に合った不動産会社を選びましょう。








