公開日:2019/07/02 最終更新日:2020/08/19

不動産投資は経費がポイント?経費を知って節税対策!

不動産所得を得ると同時に納税の義務も発生し、確定申告を行う必要が出てきます。場合によってはかなりの家賃収入を得ることもできますが、所得にかかる税金も馬鹿になりません。

しかし、確定申告で計上できる経費を知っておくとかなりの節税になります。所得税を少しでも安くするためには、計上できる経費をよく知る事が大切です。

不動産所得について

土地や建物の貸付けによって得る所得を不動産所得という他、地上権や船舶・航空機の貸付けによる所得も不動産所得とみなされます。

不動産所得のある方には納税の義務があり、所得を申告するために確定申告を行う必要があります。確定申告では総収入金額ではなく、必要経費を差し引いた金額を申告します。

不動産所得の計算方法:総収入金額-必要経費=不動産所得

注意:こんな物件は事業所得

賃貸に出している物件の規模によっては事業所得とみなされる事もあり、以下の条件に当てはまれば事業所得です。

  • アパートやマンション内に独立した部屋の数が約10室以上ある
  • 5棟以上を貸付けている

経費とは?

必要経費を差し引いた金額が不動産所得になりますが、この経費は具体的にどういった費用が該当するのでしょうか?不動産投資に関わる支出のすべてが経費として計上できるわけではないため、経費になるかならないか見極める必要があります。

計上できる経費

交通費や宿泊代

物件の購入や管理、物件の下見など賃貸経営に関係する交通費や宿泊代は経費として計上することができます。

(例)電車代、バス代、自家用車のガソリン代や駐車場料金、宿泊代

交際費

管理会社や税理士、仲介業者との打ち合わせで会食をした場合は計上可能です。不動産投資と関係のない交際費を計上しようとする方も多いため、税務署がよく見るポイントになります。基本的には不動産投資をするのに必要な取引先との交際費である事を証明できれば大丈夫です。

(例)関係者との会食費用、関係者へのお中元やお歳暮

税金

不動産の取得や事業などに関わる税金は必要経費として扱われます。

(例)都市計画税、固定資産税、印紙税、登録免許税、個人事業税、利子税

火災・地震保険料

不動産を購入する時に加入する火災保険・地震保険の保険料は経理となります。

管理費・修繕積立金

物件の管理をする管理会社に支払う管理費・修繕積立金は経理として計上できます。

修繕費

経理として計上できるのは建物を維持するための修繕に限り、建物の性能を向上させるための修繕は計上されない点に注意してください。

通信費

不動産会社や管理会社とのやり取り、情報収集などで携帯電話やパソコンを使う場面がありますが、通信費に関しては不動産投資のために使った割合部分のみが経理として計上できます。
携帯やパソコンをプライベート用と賃貸経営用で分けていない場合、通信費のおよそ3割を経理にすることが多いようです。

(例)携帯電話・パソコンの購入代金、通話料、インターネットの通信費

自動車関連費用

不動産投資に必要な範囲であれば、自動車関連の費用は経費になります。プライベートでも自家用車を使う場合は、プライベートと不動産投資とで車の使用頻度を考えましょう。日常生活で車を使用する機会が4割だったら、経費として自家用車関連費用の6割を計上できます。

(例)車両代、メンテナンス費用、自動車税、保険料

ローンの利息

不動産の購入時に融資を受けた場合、返済時の利息を経費として計上することができます。元本返済部分については計上できない点に注意してください。

減価償却費

建物は法律によって耐用年数が定められていて、毎年建物の価値が減った分の価格を計上できます。法定耐用年数は物件の構造で変わるのに伴い、減価償却費も様々です。詳しくは後で記載する“3.減価償却費について”で確認していきましょう。

計上できない経費

住民税や所得税

固定資産税や都市計画税などは不動産投資に関わる税金のため計上できますが、所得税や住民税は個人に関する税金のため計上することができません。

反則金・罰金

自動車関連費用は経費として認められていますが、駐車違反などの反則金・罰金は経費とは扱われません。ただし、違反をしてもレッカー代金や駐車場料金は経費として計上することが可能です。

減価償却費について

不動産は購入してから年数が経つにつれ、少しずつ価値が下がっていきます。モノの価値は少しずつ下がっていくと考え、毎年価値が減った分を計上することを減価償却と言います。したがって、この減価償却で生じる経費が減価償却費なのです。

毎年どれくらい価値が下がったのかを算出するには、建物ごとの耐用年数に応じて定められた「償却率」を使います。不動産の購入価格に償却率を乗ずると年間の減価償却費が分かり、その金額を毎年経費として計上することができます。

例として、耐用年数が22年の木造の建物を8,000万円で購入した場合の減価償却費を算出してみます。耐用年数が22年の償却率は0.046と定められていますので、

(購入価格8,000万円)×(耐用年数22年に応じた償却率0.046)=368万円

となり、毎年368万円を経費として計上できることになります。

確定申告時に必要な書類

不動産所得がある方は、毎年2月16日~3月15日の期間に税務署へ所得を申請し、税金を納める義務があります。税理士に依頼すればそつなくこなしてくれますが費用がかかってしまいます。確定申告は毎年しなくてはいけないので、自分でできるように確定申告に必要な書類を確認しましょう。

源泉徴収票

会社員は毎月の給与から所得税が天引きされているため、確定申告に源泉徴収票の添付が必要となります。不動産所得は給与所得と通算できるので、給与所得を基にして新たな課税所得を申告します。したがって、不動産所得が赤字の場合は会社で天引きされた所得税の還付が受けられます。

物件と家賃収入に関する書類

  • 不動産売買契約書
  • 売渡精算書
  • 賃貸契約書
  • 譲渡対価証明書
  • 家賃送金明細書

経費に関する書類

  • 固定資産税の通知書
  • 不動産取得税の納付書
  • 火災保険・地震保険の証書
  • 管理費・修繕積立金の明細書
  • ローンの支払明細書
  • 通信費や交通費、接待交際費などの経費の領収書

その他

  • マイナンバーカード
  • 医療費控除の明細書
  • 住宅ローン控除の明細書
  • 株式等の取引証明書

まとめ

不動産投資を始めたばかりの頃は確定申告が難しく感じますが、慣れると難なく確定申告書を作成できるようになっていきます。確定申告は毎年行うものなので、少しでも節税できるように漏れなく経費を計上し、無駄な出費を抑えましょう。

長年不動産投資をしている方でも、不動産投資に関わる通信費や交通費などが経費として計上できることを知らずに、節税できるチャンスを逃しているケースも意外と少なくありません。不動産投資をする際は家賃収入による利益だけに目を止めるのではなく、不動産投資に関わる支出にも目を配ることが大切です。

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