公開日:2019/09/26 最終更新日:2019/10/02

不動産投資、消費税増税で何が変わる?

2019年10月より消費税率が8%から10%に引き上げられる事から、多くのオーナー様は不動産投資への影響を心配しています。

不動産投資をするうえで消費税が課されるものは多く、消費税増税がキャッシュフローを悪化させてしまう事が予測できます。そこで今回は、消費税増税が不動産投資に及ぼす影響や対策をご説明していきます。

消費税がかかるものとは

平成元年に導入された消費税は当時3%でしたが、5%、8%と増税されていき令和元年10月には10%にまで引き上がる事になりました。

消費税とは読んで字の如く、消費に対して課される税金のことです。消費税は国内で事業者から物品購入・サービスを享受した際に課されるものですが、土地や有価証券は消費税が課されない等の例外もあります。

例えば、不動産投資に関する主な非課税取引は以下のようなものがあります。

  • 土地の売買
  • 居住を目的とした家賃収入
  • 管理費・修繕積立金
  • 敷金・保証金
  • 住宅ローンの利息・保証料
  • 団体信用生命保険料
  • 火災保険料
  • 地震保険料

こういった取引は非課税取引とされていますが、不動産投資においては消費税の課税対象となる取引の方が多いため、消費税増税後には支出が多くなりキャッシュフローに影響が出てきます。

消費税の経過措置

2019年10月1日より消費税が10%と増税されますが、経過措置が適用される物については、これまでと同様に消費税8%が課されることになります。

国税庁は、経過措置には主に以下のモノ・サービスが適用されると公表しています。

経過措置が適用されるもの(具体例)
旅客運賃等、電気料金等、請負工事等、資産の貸付け、指定役務の提供、予約販売に係る書籍等、特定新聞、通信販売、有料老人ホーム、特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)に規定する再商品化等

不動産投資においても経過措置が適用されるケースがあり、「請負工事」に関する経過措置が注目されています。
原則、2019年10月1日以降に物件の引渡しが行われた場合には10%の消費税が課される事になります。しかし、2019年3月31日までに請負契約を締結していれば、物件の引渡しが2019年10月1日以降でも8%の消費税が課される経過措置が適用されるのです。

こういった経過措置は強制適用されるため、請負契約を交わした日時をきちんと把握し、経過措置が適用されるのか確認しておくようにしましょう。

不動産投資に対する影響

①建物の購入価格

土地に関しては消費税が課されないのですが、建物は課税対象となるため消費税増税の影響を受けます。(※中古物件を販売する売主が個人の場合は課税対象になりません。)

例えば、消費税増税前(税率8%)に3,000万円の建物を購入した場合は
3,000万円×8%=3,240万円 ですが、
増税後(税率10%)に購入した場合は
3,000万円×10%=3,300万円 と、およそ60万円も税負担が大きくなります。

物件価格は税別表記になっている事があるので、税込価格をきちんと把握するよう注意しましょう。

②物件購入時の諸費用

投資物件を購入して不動産投資を始めるには、物件価格以外にも仲介手数料や登記費用などの諸費用を支払わなくてはなりません。
そのうち消費税の課税対象となっているのは仲介手数料、登記費用、住宅ローン事務手数料、司法書士への報酬などです。

物件価格ほど高額ではありませんが、今までよりも諸費用の負担は大きくなります。

③管理費・修繕費

入居者から受け取る管理費・修繕費は消費税の課税対象にはならないのですが、オーナーが管理会社や施工業者へ支払う管理維持費、修繕費は消費税の課税対象です。
つまり、収入は増えないにも関わらず管理費・修繕費の出費は増税分増えるのです。

管理会社への支払いは毎月発生するものですし、規模にもよりますが修繕費は高額になることが多く、キャッシュフローに大きく影響を与えることになります。

消費税増税で管理費・修繕費があまりにも負担になれば、入居者が支払う管理費・共益費の値上げをする等の対策を考えなくてはなりません。

④駐車場や店舗・事務所の賃料

居住を目的とした家賃収入は消費税が課されない一方で、駐車場や店舗・事務所など非住宅用の賃料は消費税の課税対象となります。
1年分の賃料が1,000万円を超える場合には消費税の課税事業者となり、確定申告で受け取った消費税を申告・納付しなければなりません。
今までは消費税の課税事業者として扱われていなかったオーナー様でも、消費税増税で年間賃料が、1,000万円を超えるケースがありますので注意してください。

駐車場や店舗・事務所など非住宅用の物件を運用している方で消費税を納める義務がない場合、消費税増税でメリットが増える可能性があります。

まとめ

消費税増税は経費等だけではなく、収入の部分でも不動産投資に影響を及ぼします。消費税増税によって多くのオーナー様は支出が増える事になりますので、今後どれほど支出が増えるのかを把握しておきましょう。それをもとに、キャッシュフローを重視した経営をする事が大切です。

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