公開日:2020/07/11

コロナの影響で家賃の支払いができなくなった入居者への対応は?

新型コロナウイルス感染症の影響で収入が減った入居者から、家賃の支払いに関して相談を受ける大家さんが増えています。
日本全体がコロナで大変な状況となっているなか、大家はこういった入居者からの相談にどう応じるべきなのでしょうか?

今回は、大家さんの「コロナの影響で家賃の支払いが困難な入居者へ、どう対応したら良いのか?」といったお悩みにお答えしていきます。

今回のお悩み:コロナの影響で家賃の支払いが困難な入居者への対応が知りたい

コロナの影響で家賃の支払いが難しくなったとのことで、ワンフロアを貸している飲食店に家賃滞納されています。
経済的打撃を受けて大変なのは分かるのですが、家賃の支払いが困難な場合は退去してもらった方が良いのでしょうか?

コロナの影響で家賃滞納や減額交渉をされている大家様は増えています。
退去以外にも減額や猶予期間を設けるなどの対応方法もありますので、退去されて困るかどうかを比較して考えることが大切です。
今回は、家賃の支払いが困難な入居者への対応についてご説明します。

対応方法①家賃の減額

コロナの影響で飲食店や美容院などの店舗オフィスや住宅を借りる入居者から受ける要求として最も多いのが「家賃の減額」となっています。
大家が家賃減額に応じるメリットとしては、金額は少なくなるものの、家賃収入が途絶えないことでしょう。
ほとんどの大家は毎月の家賃収入をアパートローン返済に充てていますので、家賃収入が途絶えるとローン返済が滞ってしまうこともあるかと思います。

そのため、建物の管理費や修繕費、ローン返済などに一定の家賃収入が必要な方には家賃減額で対応することをオススメします。

どれほど減額するかは入居者と話し合って決め、数ヶ月に限定して減額すると良いでしょう。合意内容はしっかりと合意書にして残しておいてください。

対応方法②猶予期間を設ける

家賃収入が一定期間途絶えても良いのであれば、猶予期間を設けて後日分割で支払ってもらう方法も有効です。
猶予期間は家賃収入が無くなってはしまいますが、その後は本来受け取るはずだった家賃を回収することができますので、家賃減額で収入が減るのが嫌な方は猶予期間を設けて対応すると良いでしょう。
家賃減額と同様に、合意内容は合意書に残しておいてください。

対応方法③敷金を家賃に充当する

敷金は借主が大家に対して入居前に預けておくお金のことで、退去時の原状回復費用や家賃滞納した場合に使われ、使わなかった分は退去時に返金されます。
つまり、今回のようにコロナの影響で家賃の支払いが難しくなった場合には敷金を家賃に充当しても何ら問題はないのです。

例えば敷金を家賃の3ヶ月分預かっていて1ヶ月分の家賃を滞納されている場合には、敷金を家賃1ヶ月分に充当し、残り2ヶ月分をそのまま預かる事になります。

対応方法④連帯保証人や保証会社へ連絡する

入居者本人が家賃を支払えない状態になったら、連帯保証人や保証会社に家賃の支払いを求めることも一つの手です。
連帯保証人には、債務者が家賃を支払えなくなった時に債務者の代わりに家賃を支払う義務がありますので、上手くいけばスムーズに家賃を回収することが可能です。

また、保証会社と契約をしている方は、入居者に家賃滞納された時には保証会社から大家へ家賃が支払われるようになっています。

対応方法⑤家賃の減額や猶予を拒否する

コロナの影響で家賃の支払いが困難になったからといって、必ずしも減額や猶予などの救済措置を設ける必要はありません。
その入居者に退去されても困らないなら対応せず、通常通り家賃の支払いを要求しても問題はありません。

ただし、家賃滞納が発生してから直ぐに退去してもらうことはできない点は念頭に置いておきましょう。借主は借地借家法によって守られていますので、大家から賃貸借契約を解除するには「信頼関係が破壊されていること」が条件となります。

一般的には3ヶ月以上の家賃滞納が続いていると、家賃滞納による信頼関係の破壊とみなされます。そこからさらに家賃催促や明渡訴訟を行うことを考えたら、退去してもらうまでに時間と労力を費やすことになります。

まとめ


今回は、コロナの影響で家賃の支払いが困難な入居者への対応についてお答えしました。
コロナによる家賃の減額や猶予は住居よりも飲食店や美容室などからの要望が多く、そのなかには実際に困っていないのにコロナを機に交渉する賃借人もいるため、見極めが大切です。

大家としては、後日分割で支払ってもらう「猶予」や数ヶ月に限定しての減額がオススメです。減額や猶予に応じるかどうかは、退去されて困るかどうかとの比較になりますので、退去されても困らないなら減額や猶予などは断っても問題ありません。
しかし、賃貸経営に余裕がないのであれば、家賃を理由に退去されないよう、落としどころを探るようにしましょう。

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