公開日:2020/01/30 最終更新日:2020/05/27

不動産の相続でよくあるトラブルと対策を紹介!

不動産の相続はトラブルへ発展しやすく、数多くの方が家庭裁判所へ相談をしているのが現状です。

では、不動産の相続ではどのようなトラブルが起きやすいのでしょうか?
今回は不動産の相続でよくあるトラブルと対策方法をご紹介していきます。

①遺言書の効力が無効になる

現金や不動産などの資産をお持ちの方は遺産相続がスムーズになるよう、生前に遺言書を作成しておくことが多いでしょう。遺産相続においては法定相続よりも遺言書が優先されるため、「誰にどの資産をどれほど相続するか」を細かく記載しておくことが大切です。

ただし、遺言書は正しく作成しておかないと無効となる場合があるため、内容に不備があれば相続トラブルが生じる可能性が非常に高くなります。
特に不動産は平等に相続することが難しい資産ですので、遺産相続争いへ発展するケースが多くあります。

対策

有効性がある遺言書を残すための最善策は、司法書士などの専門家に遺言書の作成を依頼することです。もちろん自分で遺言書を作成することも出来ますが、日付、氏名、押印が一つでも欠けている場合や訂正、加筆、削除の方法が間違っている場合など、ほんの些細なことで遺言書は無効となってしまいますので、専門知識を備えたプロに任せることがベストです。

②共有持ち分となった後の不動産処分を巡るトラブル

不動産は現金などの資産に比べて分割して相続することが難しいため、相続人全員で共有するケースが多くあります。
こういった共有名義不動産を処分しようとしても、共有者同士の意見が分かれて処分できないというトラブルが生じやすい傾向にあります。
共有名義不動産を処分するには共有者全員の同意が必要となりますので、誰か一人でも不動産の処分に反対すれば処分することができないのです。

対策

平等に遺産を相続したいからと言って不動産を共有分割することはトラブルを先送りにしていると言っても過言ではありません。
例えば不動産の他に預貯金があった場合は一人に不動産を相続し、他の相続人に不動産と同程度の金額を相続して平等性を保つことがトラブル対策になります。
預貯金での調整が難しい場合には、不動産を相続した方が他の相続人に対して差額を支払う方法もあります。不動産を相続した方に差額分の支払い能力がないときには、不動産を売却してその売却益を相続人で分けても良いでしょう。

③分割して相続した土地の価値が下がる

土地を相続する方法には「現物分割」、「代償分割」、「換価分割」、「共有」の4つの方法がありますが、そのうち土地を分割して相続する「現物分割」を選択すると、土地の価値が著しく下がってしまうことがあります。

もともと一つの土地を分割して相続すると、土地が接道していないため再建築不可になって価値が下がるといった事などがあるのです。

対策

土地の所有者が誰であるかを明確にするために現物分割は良い方法ではありますが、分割した後の土地の価値が平等になるとは限りません。
例えば、2分割した土地の片方は接道義務を果たしているため価値が下がらないけれど、もう片方の土地は接道義務を果たしていないため価値が下がるということも起き得るのです。
現物分割で相続しようと考えるのであれば、分割した後の土地の価値に差が出ないか考えなくてはいけません。また、土地を分割したことで価値があまりにも下がる場合には、他の方法を選択するべきでしょう。

④相続税を支払えない

不動産は財産としての評価が低いため、現金や有価証券よりも納税する相続税額は少額になる傾向にあります。
けれど、不動産の評価額が高い場合には相続税も高額になってしまいます。
相続税の申告・納税期限は被相続人の死亡を知った日の翌日から10ヶ月以内で、期限までに相続税を納税できない場合には「延納・物納制度を利用する」「不動産を売却した資金を相続税に充てる」「相続放棄をする」などの方法をとることになります。

対策

不動産は税金対策に効果的だと油断していると、いざ遺産相続した時に予想外の相続税額に目を見張ることになるかもしれません。
相続税の納税には期限がありますので、なるべく早い段階で自分が納税する相続税額を把握しておき、納税できるように準備しておくことが重要です。

⑤空き家のトラブル

自分たちが育った実家を相続した場合、相続人の誰かが実家に住んでいれば実家が空き家になることはありませんが、誰も住んでいない状態ですと空き家リスクが高まり、トラブルが生じることがあります。
空き家と言っても固定資産税などの税金は納めなければなりませんし、倒壊や火災、犯罪など様々なトラブルに巻き込まれやすくなってしまうのです。

対策

生まれ育った実家にはたくさんの思い出が詰まっているため売却したくないと考える方は多くいらっしゃいますが、空き家のまま放置することはご自身だけでなく、近隣住民もトラブルに巻き込む恐れがあります。

不動産を売却したくないという思いがある方は賃貸に出すなどして、空き家を収益化することをお勧めします。空き家を活用して賃貸経営ができれば安定した収入が期待できますし、家を手放す必要もなくなります。

まとめ


不動産の相続は様々なトラブルが生じる可能性が高いため、被相続人と相続人の両方が相続開始前からトラブルにならないように対策をしなければなりません。

最も良いのは不動産相続のトラブルを未然に防ぐことですので、相続が開始する前に遺言などで相続に関する取り決めをしておきましょう。
ただし、相続に関しては法律や税金などが絡んでくるため素人だけでトラブルを完璧に回避することは困難です。相続に不安を抱えている方は司法書士や税理士などプロの力を借りても良いでしょう。

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