【大家向け】賃貸借契約書に書きたい特約とは?

原状回復を巡るトラブルやペットに関するトラブルなど、大家は入居者との間に起きたトラブルに頭を悩ませることもあります。
トラブルが起きたら迅速に対応することが大切ですが、その前にトラブル防止策をとっておくことも非常に重要です。
入居者と揉めずに健全な賃貸経営ができるよう、今回は賃貸契約書に記載しておくべき特約をご紹介します。
賃貸借契約書の内容について
借主に賃貸借契約書に署名・捺印してもらうことで賃貸借契約は締結されます。賃貸借契約書には物件情報や契約期間、賃料などの契約内容が記載されており、クリーニングや敷金の返還などの条件は特約として記載されています。
一般的に、賃貸借契約書には以下の項目が記載されています。
- 物件情報
- 設備等
- 契約期間
- 賃料・敷金・礼金
- 解約方法
- 反社会的勢力の排除
- 大家と管理会社の連絡先
- 特約事項
次では、大家が賃貸借契約書に記載しておきたい特約をご紹介していきます。
特約①原状回復に関する特約

借主が退去する際によくあるトラブルが、原状回復を巡るトラブルです。
借主が故意や過失によって傷つけた、または汚したものに対する修繕費は借主負担となりますので、その旨をきちんと記載しておきましょう。
また、トラブルに発展しないように原状回復が借主負担になる場合と貸主負担になる場合を明確にしておくことが大切です。
通常、原状回復費用は敷金から差し引きますが、敷金礼金ゼロの物件の場合は借主に原状回復費用を支払ってもらうことになります。
敷金を支払わないから原状回復費用も支払わなくて良い、と解釈してしまう借主もいるため、敷金がない場合でも原状回復費用の支払い義務はあることを書いておきましょう。
特約②クリーニングに関する特約
借主が退去したら次の新しい入居者のために部屋を綺麗にしなくてはいけないため、特約でクリーニング費用は借主負担になることを記載しておくと良いでしょう。
原状回復費用については大家が負担する範囲、借主が負担する範囲が原状回復ガイドラインで定められてはいますが、多くの大家はクリーニングに関する特約をつけ、借主がクリーニング費用を負担する事に法的効力をもたせています。
特約の内容に関しては抽象的に書くのではなく、「ハウスクリーニング費用は借主負担」「エアコン洗浄費用は借主負担」「畳の表替えは借主負担」など明確に書いて後々トラブルが起きないようにしましょう。
特約③敷金返還に関する特約
借主が退去する際には、敷金から原状回復費用や滞納していた賃料などを差し引いた金額を返還する必要があります。
口座振り込みで借主に敷金を返還する大家が多いかと思いますので、振込手数料は敷金から差し引かれる旨を記載しておくと良いでしょう。
特約④短期解約に関する特約
敷金礼金ゼロ、フリーレントを活用している大家は特に、借主に短期間で解約されたら大きな損失が生じることでしょう。
入居者を迎え入れるにはハウスクリーニングをしたり広告を出したりと一定の費用をかけていますので、すぐに退去されてしまっては入居者募集にかかった費用を回収することができません。
通常の契約は2年で更新されますので、2年未満に解約をした場合には違約金がかかる特約をつけておくと安心です。
「1年未満で解約した場合は家賃2ヶ月分の違約金」「1年以上2年未満で解約した場合は家賃1ヶ月分の違約金」など、契約期間に応じた違約金額を記載するようにしましょう。
特約⑤ペット禁止特約
ペットの飼育や一時預かりが禁止されている場合はペット禁止特約をつけましょう。
賃貸借契約書にペット禁止特約をつけていなくて入居者がペットを飼ったとしても、契約締結後のため大家はその入居者に対してペットの飼育を禁止できません。
ペットを飼育していると建物が傷みやすいですし、鳴き声や臭いなどが原因で近隣トラブルが生じるリスクもありますので、ペット不可の場合には忘れず特約をつけてください。
特約⑥賃料の振込手数料に関する特約
借主から家賃を回収する方法として「口座振り込み」を選択している場合、振込手数料がかかります。
振込手数料について賃貸借契約書に記載がなかったとしても、以下の民法第485条の通り借主が負担することになります。
弁済の費用について別段の意思表示がないときは、その費用は、債務者の負担とする。ただし、債権者が住所の移転その他の行為によって弁済の費用を増加させたときは、その増加額は、債権者の負担とする。
(受取証書の交付請求)
引用:e-Gov
民法に従うと家賃の振込手数料は借主負担になりますが、きちんと賃貸借契約書に記載してトラブルを避けましょう。








